リアルを捌く
2008'03.27.Thu

本日は為公会例会。
麻生さんの公式サイトにも例会挨拶が上がっています。
「例会挨拶08・03・27」
年度末を控え、来年度の税制関連法案を巡る対応が大詰めとなっている。
この時期になっても、参議院でいまだに審議に入らないというような状況は明らかに異常だ。
「長い議員経験の中でも、こんなことはなかった」という河野衆議院議長の発言にもあるように、明らかに今の状況は異常と言わざるを得ない。
国会議員として、それぞれの会派や地域によって、抱えている事情が違うのは当然だが、それに応じた議論を国会でしないのであれば、国会議員としての権利をまるまる放棄したことになる。
「良識の府」としての参議院の存在を問われることになりかねない事態だと、多くの国民が思っている。
いずれにしても、前々から申し上げているが、国民生活に直結する大きな問題は、政党間協議をするべきで、それがなされない、ましてや、討議をしない、議論をしないというのは、明らかに常識としては考えられない状態になっている。
歳入関連法案は非常に大きな問題で、こういった事態を去年から予想して国対でもいろいろやってこられたと思うが、それぞれが考えてきた以上に悪い方向に物事が動いている状態だ。
年度末を控えた状況で、これから国会運営上の技術的な話もあると思うが、一番肝心なことは、自民党としてはもちろんだが、与党として一致結束して対処していくことだ。
自民党の中で意見が割れているかのごときイメージはさらに具合が悪い。
しっかり支えていく姿勢を示して、国民の負託に応える義務と責任を共有しているという点を認識するべきだ。
明日、参議院での来年度予算案の審議が大詰めとなるなど残り限られた日数であるが、皆で支えていきたいと思う。
また、来月には、山口2区の補欠選挙がある。
先の岩国市長選挙では福田氏が勝ったが、この補欠選挙は大きな意味を持つので、是非、お力添えをお願い申し上げる。
国会運営は荒れ模様。
与野党共に引くに引けない党内事情や、これまでのいきさつなどもあってなかなかしんどい事態になっています。
ただ野党にしても、もう少しやり方がありそうなもんですが。
「嘉麻の里」1997年7月号にて、麻生さんはこのような文章を記しています。
以前のエントリでも引きましたが、改めて引用しますね。
『ハイジャック』
去る五月一日施行された英国下院の総選挙で、一九七九年サッチャー首相以来の保守党内閣は二十年ぶりにその地位を労働党に明け渡しております。
私は五月末、OECDの会議でパリに行ったあと、英国の新内閣が労働党政権下でいかなる政策を実行しようとしているのか、たいへん興味がありましたので一日だけロンドンに立ち寄り、大蔵大臣、英国銀行総裁や財界人に会って話を聞いてみた結果は、こりゃ「ハイジャック」みたいなもんだなあと思ったんです。
最近は流行ってないんで忘れられている方も多いと思いますが、社会主義という思想がむかしありました。日本でも社会党という政党があったり「進歩的文化人」などという定義が判明しにくい形容詞を冠にして、社会主義思想にたいへん近い思想をお持ちの方々が活躍しておられたもんです。
サッチャー夫人が一九七九年に労働党(社会主義政党)のキャラハン政権を引き継いだときの英国の所得税は八三%、最低税率も三三%だったんです。そこで保守党が政権につくやこの税制を二段階にして、たしか四〇%と二五%にしてしまったんです。当然「金持ち優遇だ」という反対の声があがるのはどこも同じでありますが、結果はどうなったかといえば、イギリスの経済は欧州の中でたいへんよくなってしまったんであります。
政治は結果であります。いくら動機が正しくても結果が悪ければすべてが否定されてしまうのが政治の世界。逆に結果がよけりゃ動機が少し不純でも、世の中は評価してくれるんです。
イギリスはこの二十年間でどうなったかといえば、イギリス病という重い経済病から立ち直り、欧州の中で一番になったんです。財政赤字も欧州諸国の中で最も良好となりゃ、これは明らかにサッチャー首相率いる保守党の政策は成功という結果を出したということになります。
そういう状況が二十年近く続いていりゃ、労働党の議席が伸びるはずはありません。そこに登場したのがトニー・ブレアという四十歳の若い党首であります。彼はサッチャー夫人が二十年前に掲げて労働党を打ち破った政策と結果を冷静に分析し、結論として労働党のこれまでの政策を放棄し、保守党の政策を丸ごと頂戴(ハイジャック)して継承するという方針を打ち出したんであります。
これが当りました。イギリス人というのは昨今の日本人と異なり、えらく辛抱強い国民であります。従って飽きるなんてことはよほどのことでないと口に出さないんでして、今回も国民が保守政権に飽きた結果うんぬんと書いたマスコミもありましたが、そりゃイギリス人を知らない人の思いつきであります。トニー・ブレア党首の発言は保守党の政策をほとんどハイジャックしていて、国有化政策をはじめ労働者、低所得者層寄りの政策をあらかた放棄しています。欧州統一通貨への参加については保守党より積極的なように思われましたが、それも選挙まで。選挙が終ったら慎重な発言に変わっているようです。
そうなりゃ若くて男前で、しかも学歴はメジャー保守党党首と異なり、オックスフォード大学卒とくりゃ、保守党の票もかなり労働党に流れたと分析されます。つまり労働党や社会民主主義を名乗っても、その中身はサッチャリズムだから「ハイジャック」ということであります。
サッチャー夫人が何を語り続けたかを日本の新聞はあまり書きたがらないようなので、その一部を最後に書いておきます。
「自由経済の倫理的基盤とは『選択の自由』である。倫理は各個人に選択の自由がなければ成立しない。人間が道徳的動物であり得るのは善も悪も選択できるからであり、従って選択の自由を前提としている。自由経済体制こそが倫理的であって、国家や党が国民の選択肢を奪うような体制は非倫理的である」
いかがですか。本誌読者の多くの方々が、社会主義の方が倫理的だと今まで思っておられたんじゃありませんか。
「金持ちを潰すことによって貧乏人を助けることはできない。自分でできること、または自分でやるべきことをその人に代ってやってあげても恒久的な助けにならない」
この基本政策を掲げて労働党が大勝した事実を、われわれは肝に銘じておかないと、二十一世紀の日本の繁栄はないと思います。
是非は皆さんそれぞれ思うところがあるでしょうし、それは個人個人の価値観でしょう。
でも物事の評価にはこういう側面があること、こういうやり方もあり得るのだということ。
そうした視点を持つことが大切であると同時に、本来さまざまな選択肢を視野に入れた行動を考えるべきなのだ(結果的にその方法を選択しないにせよ)と思うのでした。
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2008.03.27 23:50 | 麻生太郎さんのこと |
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